「上司のパワハラでやる気が出ないんです」と言った相談を受けることがあります。
以前は、仕事が楽しかった、やりがいのある仕事だった、自分で選んだ仕事だった、だから頑張るのが当たり前といった理由で、つらいことを我慢している方が多いようです。
好きな仕事だから、長時間労働は当たり前、やりがいのある仕事だから、頑張るのは当たり前、自分の選んだ仕事だから、つらいことも我慢するのは当たり前、といった具合にです。
しかし、これで本当に良いのでしょうか。
今回は、パワハラでやる気が出ない人に襲いかかる「2つの脅威」についてお話します。
好き「だから」という脅威
自分が好きで選んだ仕事は頑張りたいものです。パワハラのようなつらいことがあっても、多少の我慢は必要なんだと思うかもしれません。
しかし、この「だから」が危険なのです。
好きな仕事、やりがいのある仕事、自分の選んだ仕事「だから」、
努力するのは当たり前、夜中まで働くのも当たり前、嫌なことも我慢するのは当たり前「だから」、
つらくても逃げないのも当たり前、体調が悪くても休まないことは当たり前、限界を超えているのに頑張ることも当たり前、
その結果、死んでしまっても当たり前。
そんなわけ、ありませんよね。
最初はやる気のあった「だから」も捉え方を間違えてしまうと、危ない方向へあなたを導いているかもしれません。
ゆっくりと迫りくる脅威
もし前方から、大きなトラックがあなたに向かって猛スピードで向かってきたらどうしますか。ほとんどの人は、引かれないようにトラックから逃げるでしょう。
なぜなら、その場でじっとしていたら、
「トラックに引かれて大怪我をする」
「怪我だけではなく、後遺症が残るかもしれない」
「場合によっては、即死だ」
といったその場にいることが危険であるという判断ができるからです。
これは、パワハラやブラック企業に長く勤めた結果、心身を疲弊してしまい入院や後遺症、場合によっては過労死や過労自殺といった場合とよく似ています。
違うとすれば、一瞬で起こるか、時間のかけて起こるかの違いでしょう。
パワハラのような思いをしていながらも、まだ大丈夫と頑張っているあなたの背後から、猛スピードでトラックが向かっていることを忘れないでください。
まとめ
今回は、パワハラでやる気が出ない人に襲いかかる「2つの脅威」についてお話しました。
パワハラの被害を受ける人は、概して真面目な方が多いです。
ゆえに、「頑張らなきゃ、努力しなきゃ」と、すでにデッドラインを超えているにも関わらず、気づかないケースが多いのです。ゆでガエル状態になる前に、いち早くその場から逃げ出すことも大切なのです。
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