「相談したいけど、社内だとパワハラ上司にバレそうで怖い」
「社内で相談してみたが、取り合ってもらえなかった」
「社外で相談したいけど、どこに相談すればいいのだろう…」
こんな悩みにお答えします。
この記事を読んでわかること
・パワハラにあったらやるべきこと【方法は4つ】
・パワハラの相談件数は年間8万件以上
・社内・社外のパワハラ相談【メリットとデメリット】
結論から言いますと、パワハラの相談方法は、次の2つです。
- 社内への相談
- 社外への相談
社内のパワハラ相談、社外のパワハラ相談には、それぞれメリットやデメリットがあります。
この記事では社内、社外の相談方法やポイントについて、メールの書き方などを解説してますので、パワハラの相談について悩みを持っている方のお役にたてれば幸いです。
ぜひ、最後まで読んでください。
目次
パワハラにあったらやるべきこと【方法は4つ】
もしパワハラにあったら、どうすればいいのでしょうか。あなたがやるべきことは次の4つです。
- まずは、記録する
- 周りの人に話を聞いてもらう
- 社内の窓口の相談する
- 社外の窓口の相談する
順番に解説します。
まずは、記録する
パワハラをされたと感じたら、まずは記録を取ることをおすすめします。
これは、訴えるための証拠集めといった大層なことではありません。
いつ、どこで、誰が、何を、どのように、といったことをメモしたりすることで、物事を客観的に捉えられえるだけでなく、相談をする際にも事実を正確に伝えることができるからです。
周りの人に話を聞いてもらう
次に、身近な人に相談をしましょう。一人で悩んでいてもパワハラのような問題は解決しません。
あなたの身近な上司や先輩、同僚に話を聞いてもらうことが大切です。
社内の窓口の相談する
相談をしたい上司がパワハラの行為者であることもあるでしょう。
上司に相談したいけど、相談できる上司がいない。そのような場合は、人事部や社内のパワハラ相談窓口に相談しましょう。
上司や同僚とは違って、少し客観的に話を聞いてくれる可能性が高まります。
社外の窓口の相談する
小さな会社ですと、上司に相談できなかったり、そもそも社内に相談窓口が無いということもあるでしょう。
そのような場合は社外の相談窓口を利用するのもありです。職場のパワハラ、労働問題など様々な相談窓口が全国にあります。
このようにパワハラにあった場合は、「誰かに相談をする」ということキモとなります。
なぜなら、パワハラのような行為は目で見てわかるようなものではありませんし、客観的に判断をしてもらうことが有効だからです。
「そうは言ってもパワハラなんて滅多に起こるものでもないし、相談しても相手にされないんじゃ…」と思うかもしれませんね。
ここで、全国のパワハラの相談件数について、触れておきましょう。
パワハラの相談件数は年間8万件以上
-参考資料:データで見るハラスメント あかるい職場応援団より-
都道府県労働局等に設置されている「総合労働相談コーナー」に寄せられる相談のうち「いじめ・嫌がらせ」に関する相談件数は、年間8万件を超えています。
ですので、パワハラの相談は決してマイナーな問題では無いということです。
「ひょっとしたら自分だけおかしいのかな?」「相談するなんてやっぱり恥ずかしい」なんて考えずに、どこの会社でも十分起こり得る事実として心に止めておきましょう。
社内のパワハラ相談|メリット・デメリット
パワハラを相談する場所としてまず思いつく場所が、職場の上司や会社の相談窓口ではないのでしょうか。
では、それぞれの場所で相談したときのメリットとデメリットについて見ていきます。
社内で相談をしたときのメリット
- 被害者本人のことをよく知っている
- 会社の風土や文化、慣習をよくわかっている
- パワハラの加害者のことを知っている
特にあなたのことを良く知っていて相談しやすい人、パワハラを行う上司のさらにその上司が相談相手としては最適でしょう。
相談窓口で相談した場合、専門の産業医やカウンセラーが話を聞いてくれますので、一人では思いつかないようなアドバイスがもらえるかもしれません。
社内で相談をしたときのデメリット
- あの人は仕方がないと言われ、相談者もどうすることもできない
- 自分も同じようなハラスメントを受けたことがあると共感はしてくれるが、具体的な解決には至らない
- そもそも社内に相談窓口が設置されていない
といったこともあるでしょう。
このような場合だと自分自身の力ではどうすることもできません。
社内での相談が難しい場合には、社外の相談窓口で相談してみるのが良いでしょう。
パワハラを相談できる社外の窓口はどこ?
社外でパワハラ相談をしたい場合は、どこに相談すればいいのでしょうか。
パワハラの相談機関として有名なものは、次の6ヶ所です。
- ハラスメント悩み相談室
- 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
- 労働相談センター
- 心の耳
- 法テラス
- みんなの人権110番
ハラスメント悩み相談室
「ハラスメント悩み相談室」とは、厚生労働省委託事業のひとつで、パワハラ、セクハラ、マタハラなど職場のハラスメントで悩んでいる人のための相談窓口です。
電話やメールの相談に対応しており、平日や週末でも相談ができます。必要に応じて様々な相談機関の紹介もしてくれます。
総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
「総合労働相談コーナー」とは、厚生労働省の管轄の元、各都道府県の労働局による解雇、雇い止め、いじめ・嫌がらせ、パワハラなどあらゆる労働問題を対象とした相談窓口です。
予約も不要で相談員が面談もしくは電話で対応してくれます。また、個別労働紛争について、都道府県労働局長による助言・指導や紛争調整委員会によるあっせんも行っています。
労働組合相談センター(旧NPO法人労働相談センター)
「労働組合相談センター」は、労働に関わるさまざまな問題(賃金、労災、いじめ・いやがらせなど)の相談に応じています。
相談方法は、電話やメール以外にも、直接話しを聞いてもらうことができます。労働者側の立場にたった相談に乗ってくれます。
心の耳
同じく厚生労働省が運営している、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「心の耳」です。職場のメンタルヘルス対策や過重労働問題に対して、有益な情報を提供しているサイトです。
法テラス(日本司法支援センター)
「法テラス」とは、法的問題にかんする情報提供や弁護士、司法書士による相談ができる法に関する総合案内所です。
みんなの人権110番
「みんなの人権110番」は、法務省が差別や虐待、パワーハラスメントなどの人権問題に関する相談の窓口です。電話相談以外にも窓口の相談も行っています。
補足:労働基準監督署には相談しても大丈夫なのか
また、労働問題の相談窓口といえば、「労働基準監督署(通称:労基)」を思いつく方も多いと思います。
しかしパワハラの問題について、労働基準監督署に相談しても良い回答は得られない可能性があります。
理由は、そもそも労働基準監督署はパワハラについての相談をする場所ではないからなんですね。
パワハラ問題と労働基準監督署の関係については、下記の記事で詳しく解説しています。
»【パワハラ相談窓口】知らないと損をする労働基準監督署の3つの知識
社外のパワハラ相談|メリットとデメリット
社外でパワハラの相談をするときのメリットとデメリットについてご紹介していきます。
社外で相談をしたときのメリット
- 相談できる場所が多い
- 無料で相談可能
- 会社のしがらみや立場とかがないので中立
各都道府県に設置されているので、住んでいる地域に相談する場所がないということは少ないでしょう。
また、相談自体は無料で受け付けてくれます。相談期限などもありませんので、満足行くまで対応してくれるでしょう。
中立という立場ですので、相談者からは見えてこなかった視点や解決方法が出てくるかもしれません。
このように全国各地にあり、相談も無料で中立的な立場での回答を得られるのですが、メリットばかりではありません。
社内で相談をしたときのデメリット
- あなたの状況をすぐには把握できない
- 会社の風土や文化が分からない
- 時間が限られている
当然ですが、社外相談窓口の人はあなたのことを全く知りません。
ですので、いつ、誰が、どのように、というようにあなたの周りの状況を詳しく説明する必要があります。
会社の風土や文化も分かりませんので、あなたの業界の風習や職場特有の慣習なども併せて説明をする必要があるでしょう。
また、行政機関への相談方法は、メールやLINEができない場合もあります。
そのときは電話をするか直接訪問をするしかありません。対応時間も平日の8時30分から17時15分のような日中に限られているものもあります。
ですので、平日忙しく働く多くのビジネスパーソンにとっては、難しいかもしれません。
もう一点お伝えしておくと、相談に乗ってくれる人のスキルも選ぶことができません。
相手のことを思いやってくれる本当に素晴らしい人であればよいのですが、パワハラの被害者に共感することができずに自分の考えを押し付けてくるような相談員もいることは確かです。(私の場合は後者で、正直、相談をして嫌な思いをしました)
パワハラのメール相談はどうなの?
パワハラの相談は、面談、電話以外にもメールで相談できる場合もあります。
メール相談のメリットは、場所や時間が限定されずにいつでも相談できることです。仕事が忙しくて相談に行けないといった場合でもメールであれば対応してもらえます。
また、当たり前ですが、メールの内容は相談者が直接書き込むものです。
面談形式ですと、感情のままに言葉を吐き出してしまい、結局どうしたいのかわからないというケースもありますが、メールだと「書き出す」という行為を行うので、頭の中を整理をすることもできます。
一方のデメリットとしては、やりとりに時間がかかるといったことがあります。
面談や電話などの話すという行為だと、疑問に感じたことや理由などをすぐに質問をすることができます
しかし、メールの場合だと、メールの受信をして、内容を確認、そして返信といったステップを踏まなければいけませんので、どうしても時間がかかってしまうということは理解しておきましょう。
補足:パワハラのメール相談、書き方はどうすればいい?
パワハラのメール相談について、書き方の補足をお伝えします。ポイントは次の2つだけです。
- 5W1Hを意識する
- あなたはどうしたい
ご存知の方もいらしゃると思いますが、読みやすい文章は5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように)がはっきりしています。
特に会ったこともない相手に対して、文章だけで伝えようとする場合、この部分を整理して書かないと、メールを受け取った側も状況が理解できませんし、メールを送った側も「やっぱりわかってくれない」と、誰も得をしない状況になってしまいます。
もうひとつのポイントがかなり重要です。
「結局、どうしたい(どうなりたい)」のかということです。
つらい状況、嫌な環境を目の前にしてあなたはどうしたいのか。この部分がはっきりしていないと次の行動に移ることができないからです。
メール相談では、この2点さえ抑えておけば十分です。
今の会社を早く退職したい場合は
「相談よりも、一刻も早く退職したい」と思う人もいるでしょう。
僕自身も、早く辞めたいと思ったけれど、辞めると言ったら何をされるか分からない状況まで追い込まれていました。
そんなときは、退職代行というサービスを利用してみてはいかがでしょうか。
退職代行はあなたの代わりに退職の意向を伝え、手続きをしてくれるサービスです。
まとめ:パワハラの悩みは、一人で抱え込まない
今回は、パワハラの相談窓口、場所、メールの書き方について解説しました。
パワハラの悩みは、そのままにしておいても解決することはありません。むしろエスカレートする傾向にあります。
ですので、まずは、周りの上司、先輩、友人、社内、社外の相談窓口に相談するようにしてください。
誰かに相談することはとても勇気のいることです。しかし、誰かに相談をした瞬間から解決の未来に向かっているのです。
「ひょっとしたら」と思ったら一人で悩まず、すぐに行動を起こしてくださいね。
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