「過労になる前に、少し休めばいいのに」「死ぬくらいなら会社を辞めればいいのに」と過労が原因で死んでしまう人のニュースを聞いて、そのように感じたことはありませんか。
客観的に見れば、全くを持ってその通りなのですが、そんな私自身も、「線路に飛び降りれば、楽になるかな」と思った人間のひとりです。
仕事なんて世の中にたくさんありますし、会社だって日本だけで何百万という数があります。そんな選択肢の多い中で、どうして過労が原因で「死」ということを選んでしまうのでしょうか。
今回は、過労になっても会社を辞められない「当事者の心理」についてお話します。
動画でも解説していますので、動画で見たい方はこちらからどうぞ。
まだ大丈夫だと思っている
過労から死にいたるまでの原因は、様々ではありますが、私の経験から言いますと「まだ大丈夫だと思っていた」ということに尽きると思います。
世の中には、月に100時間以上残業をしている人なんてたくさんいますし、体調が悪いといっても一時的なものだとばかり思い込んでいました。
「死にたい」なんて今まで一度も思ったこともなく、自殺をする人の気持ちなどさっぱりわかりませんでした。このようなことが原因で、「他にも頑張っている人がいるんだ」「自分は、まだ大丈夫だ」と思ってしまうのです。
「辞める理由」<「辞められない理由」
会社を辞める理由は、今の労働環境が厳しかったり、上司のパワハラがつらかったり、人間関係が合わなかったり、忙しくて自分の時間が持てないといったものがあげられますが、会社を辞められない理由は、転職や金銭面での不安、他の会社や以前の会社に比べたらまだマシ、まだ勤めてそんなに日が経っていない、家族や両親に迷惑をかける、といったものがあげられます。
つまり、会社を辞めることができないのは、「辞める理由」<「辞められない理由」という式が成り立っているのです。
この「辞める理由」<「辞められない理由」の状態が続くことによって、普通の判断ができなくなり、最終的に死を選択してしまうのです。
まとめ
今回は、過労になっても会社を辞められない「当事者の心理」についてお話しました。
自分をとことん犠牲にして、本当の限界がきても気づかない人、限界に気づいたとしても「辞められない理由」を優先させてしまう人が今の社会には多いように感じます。
本人が元気なうちは、現状に対してたくさんの分かれ道が見えるのですが、真面目な人ほどその分かれ道を塞いでいってしまうのです。
「まだ、大丈夫」が「もう、無理に」なる前に、本当はたくさんの選択肢があるということを忘れないでください。
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