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パワハラ

パワハラ相談。6年連続相談件数のトップは「いじめ・嫌がらせ」

あなたはパワハラの被害を誰かに相談したことはありますか。会社の別の上司や、親しい友人・知人、または家族に相談したことがある方もいらしゃるかもしれません。

そんな中、外部の専門相談所で都道府県労働局、各労働基準監督署内、駅近隣の建物など380か所(平成30年4月1日現在)に、あらゆる労働問題に関する相談にワンストップで対応するための総合労働相談コーナーというものもあります。

この相談コーナーへ電話などで寄せられた相談内容のうち、最も多いものが「いじめ・嫌がらせ」ということはご存知でしょうか。

今回は、総合労働相談に寄せられる6年連続トップの相談内容「いじめ・嫌がらせ」についてお話します。

増加の要因は「ITの進化」と「経済成長の衰退」

総合労働相談コーナーへの相談件数は年々増加しており、ここ10年間では毎年100万件を超えています。その中で6年連続トップの相談内容が「いじめ・嫌がらせ」です。

理由として考えられるのが、パワハラ・セクハラを筆頭にハラスメント問題が顕在化してきたことでしょう。顕在化してきた理由として、私たちが日常、何気なく利用しているインターネットの進化が考えられます。

そして、その進化の代表格とも言えるのがSNSの普及です。従来の情報はテレビや新聞、ラジオなどのマスメディアを通じてでしか得ることができなかった情報が、今は個人から個人やマスに対して発信できるようになりました。

そのことにより、会社の中でブラックボックス化していた部分が明るみに出ることとなり、ハラスメントに関する世の中の関心度が高まっていったことが挙げられます。

もうひとつ言えることは、日本における経済成長の頭打ちです。

戦後の高度経済成長期においては、働けば働いた分だけ給与ももらえ、正社員になれば定年するまで安定という構図が描かれていました。

そのため、多少理不尽なことが会社であったとしても、我慢するだけの見返りがあったのです。

しかし、昨今の日本を見ると戦後と変わらない働き方を行っており、「頑張れば、頑張った分だけ報われる」こと、すなわち「朝から夜まで、頑張ることは当たり前(頑張れない者は悪である)」という精神論が一部の産業でも根付いているため、そこに違和感を感じる人々が相談窓口の利用数増加の後押しをしているのだと思います。

過労は、過重労働のことではない

手元の辞書で過労を調べてみると次のように書かれています。
「過労:体や頭脳を使いすぎて、疲労すること」つまり、過労の「労」は労働の労ではなく、疲労の労ということが分かります。
単に労働時間が長いということだけではなく、その職場環境や人間関係による過剰なまでのストレスが原因で身も心も疲れ果ててしまうということです。

過労死とは

過労死と聞くと、どのようなことを想像しますか。デスクについて、睡魔が襲ってきたので、少しうつ伏せになったらそのまま帰らぬ人となってしまった。
とイメージされるこかもしれませんが、事実は異なります。
過労の末に発生するトラブルは就業時間外に起きているのです。職場のパワハラやモラハラが原因で、過労死と認定されずらいのもこの就業時間外にトラブルが起こるためと考えられています。

まとめ

今回は、総合労働相談に寄せられる相談の概要についてお話しました。

このような「いじめ・嫌がらせ」というのはここ10年で急に増えはじめてきたのでしょうか。

そうではないと思います。以前からあったものが技術の進化や環境、文化、思想の変化により明るみになってきたと考えるべきでしょう。

平成29年度の「いじめ。嫌がらせ」の件数は、72,067件でした。

しかし、これはほんの氷山の一角であり、まだまだパワハラで悩んでいる人もいるはずです。そのような悩みを持っている人が一人でも少なくなるよう心から願っています。

-参考資料:厚生労働省「平成29年度個別労働紛争解決制度の施行状況」より-

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ABOUT ME
原田 彗資(はらだ さとし)
大手企業にて10年間で述べ、200名以上の部下をマネジメント。転職するもブラック企業でうつ状態へ。その後、完全未経験から独学でWeb製作、Webマーケを学ぶ。個人で稼ぐ力が身につくサイト「fins」を運営中。東洋経済オンラインをはじめ、大手メディアへの寄稿、出版も行う。
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